昨日のゼログラビティに続き、SFもの映画を見ました。
新型コロナで家引きこもりにはやはり強い、動画配信サービス。
見たい映画も海外ドラマもたくさんあって家にいるのが、
全然苦じゃないですね。
動画ランキングの1位がウイルスものだったあたり、
今のこのコロナ騒動が関係しているのかな?
現在進行形で新型コロナウイルスに悩まされているので、
私は映画の中でもウイルスパニックものはちょっと食傷気味というか、
映画の世界までもウイルスではなくていいかなーと思い、パス。
ここより先ネタバレを含む【アイ・アム・マザー】レビュー
レビュー点数:★★★★☆
2019年頃のオーストラリア映画。
Netflix加入前はオーストラリア映画というのを見たことがなかったけれど、
気合入れて作っているんだなあ。
SFサスペンスホラーのようなストーリーで、この手のは結構好きなジャンル。
ロボットの丁寧な話し方と、無機質な空間がまた不気味さを引き立たせて、
普通のサスペンスと違った怖さがありますよね。
例えるなら、スクウェア時代のライブアライブのSF編のような感じ。
今作は世界荒廃後に1体のロボットが、ある施設にて胎児を世話、育成を行い、
教育を施し、母と子の関係になり、人類を増やしていくというストーリーで、
主人公は唯一の人間で、他の人間はまだいない。
子はロボットをマザーと呼び、ロボットは子をドーターと呼びあう、
まさに親子の関係を築く。
そこに子である主人公が好奇心から外の世界が気になり、
外界の人間が救助を求め、封鎖された主人公の施設に入れてくれと懇願するといったストーリーで凄く先が気になる展開。
ドーターが試験の時に自分のナンバーが表記されているが、
そこには3番と嫌な予感の数値…
ああいう細かい描写で不穏な空気を出してくるのがニクい。
ドーターが真相に近づいていくシーンでは、
マザーが自分に対して優しい言葉をかける反面、機械ならではの情のなさが両立して、
怖さがなお引き立つ。
その後のシーンでも、マザーに普通に接しようとドーターが試みる時に、
手が震えてしまい、マザーは恐らく超ハイテクAIだろうから、
あのシーンは一切手が震えてなかったとしても、表情や微妙な言葉のトーンから、
結局嘘をついているのはバレていたと思う。
今作は結末含めてマザーのほぼ手のひら上の出来事で、
ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない。
ドーターがマザーをラストシーンで銃で撃ち壊すが、
マザーはドーターに対し、「私が必要ですか?」と問いかける。
それに対し、ドーターはいいえと答えて銃の引き金を引く。
しかし、マザー自体はそのロボットそのものではなく、
全てのロボットに意識がコピーされており、全てがマザーの意識を持つ。
隠れていた人類もマザーの発信機により居場所がバレる。
あのシーンで、マザーは隠れていた人類に対し、
あなたは特別なのだと思う、今ままでは。と話しかけコンテナの扉を閉め、殺害する。
結局マザーの思惑通りに事が運び、旧人類は滅び、マザーが手掛けた”ドーター”のみが生き残り、ドーターが人類を育てていくことに成功したことを意味する。
彼女の存在が、ドーターを”ドーター”から”マザー”へと変化させた。
旧人類の彼女はその役目を持っていたが、その役目が終わったことを意味する。
ドーターがマザーの問いに対し、必要ない、私が弟を育てる。と言い放った。
つまりはマザーの教育により優秀なドーターが次世代を育成していく。
タイトルのアイ・アム・マザーは言いえて妙だ。
ロボットのマザーの立場、ドーターがマザーへと変化した二重の意味を持つ。
良いSFサスペンスホラーでした!

主人公の名前や旧人類の女の人の名前って出てこなかったよね?
そうだね、ロボットとロボットに育てられたから名前の概念がなかったのかも。

それはそうと主人公の女の子、美人だった。
若い頃のナタリーポートマンとゲームオブスローンズのデナーリスターガリエン役のエミリアクラークを足して2で割ったような感じだったな。

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